洗練を重ねたデザイン ”Maison Margiela”

2021.8.26.Thu

皆さん、こんにちは。
洋服と歴史と芸術とSwitchをこよなく愛す宗光です。
いかがお過ごしでしょうか。

さて、文学と言えば、こちらもヨーロッパで長い間、成熟期を迎えた
文化と言えます。とりわけ、イギリス文学というのは、シェイクスピアを始めとし、
世界を代表する文学者を多く輩出してきました。
その中で、ウィダーという作家を皆さんはご存知でしょうか。
19世紀に活躍した女性作家で、20歳の若さでロマンス小説作家として、
デビューすると、瞬く間に人気作家となりました。
ロンドンに移り、一流ホテルのスイート・ルームに住みながら、
次々とロマンス小説を出版し、当時では異例となる、一冊1000万円以上稼ぐ流行作家に
若くしてなりました。

30歳になり、作家としての地位と膨大な資産を取得し、 イギリス・イタリア両国人の
社交界で活躍して、華やかな生活を送っていました。
フィレンツェのヴィラ・ファリノラという屋敷を借りきって、
毎週豪華なパーティを開くなど、
従来の厳かな文学者のイメージとは違う為、異端児としても知られていました。
彼女の最も有名な作品と言えば、33歳の時に出版した『フランダースの犬』。
この作品は彼女があるヨーロッパの街を旅行した時に見た事実を取り入れていた作品で、
当時、村人達は貧しく、一食ですむ犬は、馬よりも安く貴重だったので、
荷車を引く犬は普通でした。      
力強い犬をかけ合せたのがフランダース犬で、昔は、町の至る所で見られたそうです。
いわゆる喜劇のジャンルの作品です。
イギリス文学は、シェイクスピアを中心に悲劇の物語、
作品を作り上げる傾向があります。
その中で、イタリア文学やフランス文学とは、また違う雰囲気を持っています。

今回ご紹介したフランダースの犬は、世界的に有名な作品で、皆さんも一度は
見たことがあるかと思います。

では、皆さん、このフランダースの犬の舞台となった街をご存知でしょうか。
それが、ベルギーのアントワープです。
アントワープは、ベルギーの第2の都市であると同時に、歴史ある文化都市・
港湾都市として、世界的に広く知られています。
ファッショナブルであり、建築やアートなど、ハイセンスな街であると同時に、
中世の時代から商業・金融の重要な拠点でもありました。
また、ダイヤモンドの取引量で世界一の都市はベルギーのアントワープです。
14世紀末から急速に発展し、世界のダイヤモンドセンターとして君臨しています。

そんなアントワープは、我々が携わるファッションの世界においても、
近年特に、注目されている街でもあります。
この街で誕生した、今やパリコレクションで最も注目を浴びるブランドと言えば、
Switchでもお馴染みの”Maison Margiela”です。
マルジェラに関しては、ファッション業界では元々有名であり、王道のブランドでは
ありましたが、コアなファンが多い印象のブランドでした。
しかし、近年では、数多のビックブランドがひしめく中で、マルジェラは突出した
存在感を出しており、瞬く間に人気ブランドの仲間入りを果たしています。
日本においても、若い方は憧れのブランドとして、オシャレな方を中心に
着用する人が増えています。
Switchでは、マルジェラも全て正規でお取扱いさせて頂いております。
では、マルジェラの2021F/wコレクションの一部を2回に渡ってご紹介させて頂きます。

¥137,500 (in tax)
マルジェラの代表的なアイテムであるカラーレスジャケット。
Simple is best という言葉が一番似合うアイテムです。
通常のテーラードジャケットと異なり、襟もなく、ボタンもありません。
ですが、高級感、上品さもあり、着やすいといった面もあり、
カーディガンのように羽織るだけで、クールなオシャレ感を醸し出します。
今回は、少し光沢感のある薄いウールを用いて仕上げ、
定番アイテムではありますが、雰囲気も抜群な一着になっています。


いかがでしたでしょうか。
次回も後編としてマルジェラをお届け致しますので、乞うご期待下さいませ。

皆様のご来店を心よりお待ち致しております。